透湿・遮熱する家の施工実例

施工実例  H様邸

施工データ 戸建(ご自宅)  
壁 : イーストボード40㎜厚外張り+バイタルウール100㎜厚充填
屋根 : イーストルーフ+イーストボード 40㎜厚外張り+杉野地板+バイタルウール 100㎜厚充填

8月24日、当社が提唱する「透湿・遮熱する家」の考えをいち早く取り入れて建てていただいたH様のお宅を訪問させていただきました。施主様のこだわりである、大きな「R屋根」がとても印象的なお宅です。


外観からはわかりませんが、壁はイーストボード40㎜厚外張り+バイタルウール100㎜厚充填、屋根はイーストルーフ+イーストボード 40㎜厚外張り+杉野地板+バイタルウール 100㎜厚充填、という当社推奨のぜいたくな構成となっています。

この仕様であれば十分な断熱性能・遮熱性能・透湿性能を持つはずなのですが、個々の建材の性能には絶対的な自信があるものの、実際にそれらをすべて用いて自ら家を建てた経験はないため、正直申しまして実際の家ではたしてどの程度の効果を実感できるものか疑問でした・・

そこで今回、H様のご協力を得て、その性能を体験させていただくことになりました。
天気は晴天、時刻は午後1時半。前週(全国各地で観測史上最高気温を記録した週です!)の暑さがまだまだ残るきびしい猛暑日でした・・・


正面のアプローチを進んでゆき、玄関から入らせていただく前にまず気になったのが、南向きで強い日差しをいっぱい浴びていた「そとん壁」仕上げの外壁。とても熱そうだったので、用意してきた非接触温度計で表面温度を測ってみると、なんと53.3℃!
「家の中は本当に大丈夫だろうか・・灼熱地獄となっていたらどうしよう・・・」と少々心配になりました・・・

しかし玄関をくぐると、その心配は一掃されました。
「涼しい・・・」
風が吹いているわけではないけれど、自分の体から発せられる熱が、“スッ”と吸い取られてゆくような心地よさを感じました。

廊下を進んで居間に入らせていただくと、そこでは施主様の奥様とお婆様がくつろいでいらっしゃいました。
エアコンも、扇風機さえもついていないのに、窓はすべて締め切ったまま。

しかしこちらのお部屋も玄関同様やはり“やさしい”涼しさがあります。私はお婆様にまずは一番気になっていたことをたずねました。
「先週(史上最高の猛暑日が続いた週)は大丈夫でしたか!?」
お婆様は答えました、
「ええ、エアコンをつけなくても大丈夫でしたよ。窓を開けると暑いので、閉めておいたんですよ。」
「窓を開けると暑いので、閉めておいた」・・・
確かに外は35℃を越える猛暑、窓を開けておけば熱風が入ってきてしまう・・・


しかし猛暑の中、エアコンもつけず窓を閉め切って、「涼しさ」を体験したことなど私自身一度も無いので、そのようなことは信じ難い・・・
しかし実際に自分は今、締め切った空間の中でエアコンもつけずにいる・・・
半信半疑のまま、持参した温度計で室温を測ってみると、
およそ29℃でした。
29℃といえば、私が勤務しているRC造の事務所なら、エアコンをつけないと仕事にならない温度です。しかし体感温度が全く違う・・・
涼しい・・・なぜだろう・・・


その時私は、「熱には対流、伝導、輻射の三つの移動手段がある」ということを思い出しました。
空気の「対流」を起こすエアコンはついておらず、また冷たいものに直接触れて「伝導」により熱を逃がしているわけでもないため、あと考えられる要素は「輻射」ということになります。
周囲の環境、つまり床や壁からの影響もあるのではないかと考え、非接触温度計でそれらの表面温度を測ってみると予想通り、床・壁ともに室温よりも 1.0~1.5℃低い、27.5~28.0℃を示しました。

念のため先ほど外壁の表面温度が50℃以上もあった南面の内壁も測ってみましたが、やはり居間同様に室温より 1℃ほど低い28.0℃程度を示していました。外壁は強い日射をまともに受けて表面は53.3℃もあるのに、内壁は28℃・・・「やはり当社の遮熱建材は効果が高い」と確信した瞬間でした。

H様宅でしばらくくつろがせていただき、「しまった!そろそろ事務所に帰らなければ・・・」と我に返ったのは到着から1時間後。本当は30分程度で引き揚げるつもりだったのに、心地よい涼しさに浸っていたためについつい長居をしてしまいました・・・
H様にお礼を述べ、玄関より表に出ると、そこはやはり猛暑の世界・・・
空は到着時より雲ってはいるものの、気温を温度計で測ってみると、まだ34℃以上もありました・・・
日本の夏の暑さ、そして当社遮熱建材の効果の高さを再確認した一日でした。



report by 滝沢透
2007/09/01